◎北マケドニアはアルバニアと共に2005年にEUの加盟候補国となった。
2024年10月24日/ボスニア・ヘルツェゴビナ南部、土砂崩れの被災地を視察するEUのフォンデアライエン委員長(中央)(AP通信)

EUの執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長は24日、EU加盟候補国の北マケドニアの国会議員に対し、EU加盟に必要な手続きを速やかに進めるよう促した。

北マケドニアはアルバニアと共に2005年にEUの加盟候補国となった。北マケドニアはその後、旧国名の「マケドニア」が自国の地域名だとするギリシャの反発を受け、19年に国名を変更した。

EUは2022年、北マケドニアとアルバニアとの加盟交渉を開始した。

しかし、ブルガリアが北マケドニアの言語と文化の問題で異議を唱え、「北マケドニアが憲法にブルガリアの少数民族を明記しない限り、EU加盟を認めない」と主張、現在に至る。

北マケドニアの前政権派はこの行き詰まりを打開するため、憲法にブルガリアの少数民族を明記すると約束したものの、憲法改正に必要な3分の2以上の賛成を集めることはできなかった。

北マケドニアのミツコスキ(Hristijan Mickoski)首相はブルガリア政府が追加条件なしで北マケドニアのEU加盟を承認した場合のみ、憲法を改正すると主張している。

フォンデアライエン氏は首都スコピエでミツコスキ氏と会談。共同記者会見で、「加盟は目の前だ」と強調した。

EU加盟を目指すバルカン諸国はロシアによるウクライナ侵攻以来、加盟交渉を急ぐようEU指導部に要請している。

EUは北マケドニアとアルバニアとの加盟交渉を同時に開始したが、アルバニアの交渉が前進しつつあることを受け、最近分けて進めるようになった。

フォンデアライエン氏は憲法改正への党派を超えた支持を促した。

フォンデアライエン氏は北マケドニアからEU加盟候補国のボスニアに移動。その後、コソボ、セルビア、モンテネグロに向かう予定である。

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