◎トランプ氏は11月5日の投票日を前に、扇動的な発言を激化させている。
米国のハリス(Kamala Harris)副大統領とトランプ(Donald Trump)前大統領が激戦州のひとつであるペンシルべニア州で集会を開き、お互いを非難した。
ハリス氏は同州エリーで、トランプ氏はフィラデルフィア郊外のオークスで支持者を前に演説した。
ハリス氏はトランプ氏を「危険人物」と呼び、「再選は米国と民主主義に大打撃を与える」と警告。「トランプ氏は最近、ますます不安定になり、動揺し、偽情報を拡散している」と非難した。
またハリス氏はトランプ氏が最近、民主党とその支持者を「内なる敵」と呼んだことを引き合いに出し、「これほど分断と暴力を煽る男は初めてだ」と嘆いた。
トランプ氏は11月5日の投票日を前に、扇動的な発言を激化させている。
トランプ氏はハイチの移民を「犬食い族」と呼び、再選を果たせば、就任次第すぐ、移民を追い払うと主張。民主党を「反逆者」と呼び、軍事力で一掃すると示唆した。
トランプ氏はフォックス・ニュースが週末に報じたインタビューで、「より大きな問題は、内部の敵だと思う」と語った。「この国には非常に悪い人々がいる。病んだ人々、急進的な左翼の狂人たちがいる...」
またトランプ氏は再選後、必要であれば、州兵あるいは軍がこの問題に対処できると主張。「非常に簡単に対処できる。対処できるはずだ」と述べた。
トランプ氏は以前にも、自身のソーシャルネットワーキングサービス「トゥルース・ソーシャル」に「政敵は軍事裁判にかけるべきだ」と書き込み、民主党を反逆者と示唆する内容をシェアしたことがある。
ホワイトハウスをめぐるレースが最終盤に差し掛かる中、両候補の支持率は狭まり、どちらが勝ってもおかしくない状況になっている。米3大ネットワークが13日に公表した世論調査によると、ハリス氏のリードはこの数週間でほぼ消滅した。