◎議会は大統領が法案に署名しなかった場合、議長の署名でこれを成立させることができる。
ジョージアのズラビシュヴィリ(Salome Zurabishvili)大統領がLGBTQ+(政敵少数者)の権利を著しく制限する「反LGBTQ法案」への署名を拒否した。大統領府が2日、明らかにした。
議会(一院制、定数150)は先月17日、与党「ジョージアの夢」が提出したこの法案を賛成多数で可決した。
大統領府によると、ズラビシュヴィリ氏は法案に署名せず、議会に差し戻したという。
議会は大統領が法案に署名しなかった場合、議長の署名でこれを成立させることができる。
法案は▽公文書における性別表示の変更▽同性カップルによる養子縁組▽集会や教育機関における同性関係の公的承認▽メディアにおける同性関係の描写を禁じるとしている。
ジョージアは正教会が大きな影響力を持つ保守的な国であり、LGBTQ+に否定的な考えを持つ人が多い。
この法案はロシアの「伝統的な家族の価値観を守る」法律とよく似ている。
ロシアは同性婚を禁じたり、ジェンダーを肯定するケアに反対する法律も制定した。最高裁判所はロシアで活動するLGBTQ+の団体を過激派に指定。これを禁じることでLGBTQ+の活動を事実上非合法化した。