◎ハイチでタンクローリーの爆発事故が発生したのは3年ぶり。
ハイチ、首都ポルトープランスの避難所(ロイター通信)

ハイチ南部ニップで石油タンクローリーが爆発し、少なくとも15人が死亡、40人負傷した。政府が14日、明らかにした。

コニーユ(Garry Conille)首相はSNSに声明を投稿。「地元当局と電話で話し、ニップに要員を派遣した」と書き込んだ。

またコニーユ氏は犠牲者と遺族に哀悼の意を表し、ヘリコプターによる避難を計画していると述べた。

現地メディアによると、事故はニップ市内の道路で発生。燃料が漏れた石油タンクローリーに市民が群がり、ガソリンを集めている最中に爆発したという。

負傷者は首都ポルトープランスの西方約100キロに位置する港町の病院などに搬送された。

AFP通信は関係者の話しとして、「現場で少なくとも15人の死亡を確認し、重傷者はポルトープランス近郊の病院で治療を受けている」と報じた。

ハイチでタンクローリーの爆発事故が発生したのは3年ぶり。

2021年、北部の都市カパイシアンでバイクを避けようとしたタンクローリーが横転・爆発し、数十人が死亡した。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは1年半ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。

ポルトープランスの80%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

国連によると、今年1~5月までに全土で殺害された市民は3200人以上。この1年半で50万人以上が住居を失ったと推定されている。

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