◎政府が選挙を延期するのは2度目である。
アフリカ東部・南スーダン政府は13日、今年12月に予定していた同国初の国政選挙を2年延期すると発表した。
大統領府は声明で、「国勢調査、憲法起草、政党の登録などのプロセスを完了する必要があるため、2024年12月22日予定していた選挙を26年12月22日に延期する」と明らかにした。
南スーダンは2011年に独立。2年後の2013年、キール（Salva Kiir）大統領に忠実な組織がマシャール（Riek Machar）副大統領の支持勢力に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。その犠牲者は40万人以上と推定されている。
政府が選挙を延期するのは2度目である。
大統領府は声明で、「延期は選挙機関と治安部門の両方からの勧告に従ったものだ」と強調した。
選挙管理委員会は先月、国政選挙に向けた準備が予定より大幅に遅れており、資金も足りないため、政府と協議していると明らかにしていた。
地元メディアによると、同国の公務員はほぼ1年、無休で働いているという。
隣国ケニアで行われている政府と反体制派による和平交渉も停滞しており、平和を維持するための駆け引きが続いている。
先月には「令状なしの逮捕を可能にする」治安法が施行された。米国やイギリスを含む9人の西側特使は恣意的な逮捕につながる恐れがあるとして、深刻な懸念を示している。
