◎ハイチの治安は2021年7月のモイーズ大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
ジャマイカのホルネス(Andrew Holness)首相は10日、隣国ハイチに陸軍兵士20人と警察官4人を派遣し、ケニアが主導する国連平和維持ミッションを支援すると発表した。
それによると、この24人は12日に首都ポルトープランスに入り、ケニア国家警察の部隊と合流する予定。
ケニアの警察官約400人は今年初めにハイチに到着し、ハイチ警察および軍と共にポルトープランスで活動している。
ホルネス氏は記者団に対し、「この24人は指揮、計画、後方支援を担当する」と語った。
またホルネス氏は「我が国は合計170人の陸軍兵士と30人の警察官を派遣すると約束していたが、一度に全員を派遣することは不可能である」と述べた。
ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
首都ポルトープランスでは1年半ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。
ポルトープランスの80%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。
このPKOミッションの年間費用は6億ドルと見積もられている。国連は加盟国が約束した支援8500万ドルのうち6800万ドルしか受け取っていない。米国はこれに3億ドルを拠出すると約束している。
ハイチ政府は米国とカナダにこのミッションを率いるよう求めている。