◎モンゴルはロシアの伝統的な友好国であり、石油や電力ではロシアに、鉱業への投資は中国に大きく依存している。
ロシアのプーチン(Aleksandar Vucic)大統領が2日、国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルに到着し、同政府の歓迎を受けた。
プーチン氏はフレルスフ(Ukhnaa Khurelsukh)大統領ら政府高官と会談する予定だ。
ICCは昨年3月、ウクライナの子供の違法連行をめぐる戦争犯罪の疑いでプーチン氏とペロワ(Maria Lvova-Belova)大統領全権代表(子どもの権利担当)の逮捕状を発行した。
ICC加盟国はこれに基づき、プーチン氏が入国した場合、逮捕する義務を負うことになった。
ウクライナ政府はモンゴルに対し、プーチン氏を逮捕し、ICCに引き渡すよう求めている。しかし、ロシア大統領府は先週、「何の心配もしていない」と述べていた。
メドベージェフ(Dmitry Medvedev)安全保障会議副議長は以前、プーチン氏の逮捕は国の存亡を脅かすものであり、「ロシアは”神の雷”のように反撃する権利を留保する」と主張していた。
モンゴルはロシアの伝統的な友好国であり、石油や電力ではロシアに、鉱業への投資は中国に大きく依存している。
プーチン氏とフレルスフ氏は3日、ソ連軍とモンゴル軍が1939年に中国・満州を支配していた旧日本軍に勝利したことを記念する式典に出席する予定だ。
プーチン氏はウクライナ侵攻で国際的に孤立しつつあるものの、先月は北朝鮮とベトナムを訪問、昨年は中国を2度訪問している。