◎ドローンによる爆弾投下は西部ミチョアカン州で複数回確認された。
メキシコ、国境付近をパトロールする警察官(Getty-Images)

メキシコ軍は2日、麻薬カルテルが運用するドローンによる空爆で兵士が死亡したと認めた。

国防省によると、ドローンによる爆弾投下は西部ミチョアカン州で複数回確認されたという。

国防省の報道官は声明で、「ドローン空爆や道路上に設置されたIED(即席爆発装置)による攻撃で多くの兵士が負傷し、亡くなった者もいた」と述べたが、死傷者の数は明らかにしなかった。

それによると、攻撃はパトロール部隊を狙ったものがほとんどで、陸軍はドローン攻撃に対抗する部隊を編成したという。

報道官は「ドローン空爆の頻度はIEDや地雷による待ち伏せ攻撃に比べると、はるかに少ない」と述べた。

ミチョアカン州はメキシコで最も危険な州のひとつであり、その大半が世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」とつながりのあるギャングの支配下に置かれている。

これらのギャングは何年も前からシナロアと対立する麻薬カルテル「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」と地域の支配権を争ってきた。

両陣営は対人地雷、自爆ドローン、装甲車、大口径のライフルなどを使って対立する組織を攻撃する。

地元メディアによると、ハリスコが運用するドローンの性能はこの数年で劇的に向上し、小型であるにもかかわらず、強力な爆弾を正確に投下できるように改良されているという。

捜査当局は昨年、ハリスコのものとみられるドローン・爆弾製造拠点を摘発した。

国防省によると、23年1~7月の間に42人の兵士、警察官、ギャング戦闘員がドローン爆弾や地雷により死傷し、22年通年の16人を上回ったという。

23年、州兵1人と警察官4人が2件の自動車爆弾攻撃で死亡した。

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