◎アフガンと国境を接する北西部カイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州ではテロ攻撃が相次いでいる。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で正体不明の武装集団が3人の裁判官を乗せた車両を襲撃し、護衛の警察官2人が死亡した。当局が2日、明らかにした。
それによると、現場は同州デライスマイルカーンの住宅地。判事にケガはなかった。
この地区では今週、国連開発計画(UNDP)の職員を乗せた車が武装集団の攻撃を受けたものの、ケガをした人はいなかった。
2つの事件で逮捕された者はおらず、犯行声明を出した組織も確認されていない。
警察によると、標的となった判事3人はこの地域で強盗やテロなど、複数の事件を審理していたという。
アフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州ではテロ攻撃が相次いでおり、その多くにTTP(パキスタンのタリバン運動)が関与している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。