◎事故はエーゲ海沿岸の町セスメの沖合で発生。近くで操業していた漁船が沿岸警備隊に通報した。
トルコ沖で移民を乗せた「いかだ」が岩場に接触・沈没し、7人が死亡、18人が救助された。沿岸警備隊が9日、明らかにした。
それによると、事故はエーゲ海沿岸の町セスメの沖合で発生。近くで操業していた漁船が沿岸警備隊に通報したという。
漁船と巡視艇は子供を含む18人を救助した。
沿岸警備隊は声明で、「7人の死亡を確認し、行方不明になった1人の捜索を続けている」と明らかにした。
救助された18人は病院に搬送され、手当てを受けている。地元メディアによると、18人の健康状態に問題はなく、ケガをした人もいなかったという。国籍は明らかにされていない。
国営アナトリア通信は沿岸警備隊員の話しとして、「生存者の1人がトルコ領海近くでギリシャ当局に保護され、その後、いかだに乗るよう命じられ、その場に放置された」と伝えている。
トルコ政府はギリシャが移民を保護せず、トルコ領海に送り返していると長年主張してきた。ギリシャはこれを否定している。
ギリシャは豊かな西欧への亡命を求める移民の中継地であり、トルコやアフリカ北部に拠点を置く人身売買組織は移民を頼りないボートに乗せてギリシャに送り込んでいる。
イェルリカヤ(Ali Yerlikaya)内相がX(旧ツイッター)で公開した動画には、沿岸警備隊が岩場にしがみつく移民を救助する様子が映っていた。