◎ハイチの治安は2021年7月のモイーズ大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
2022年11月8日/ハイチ、首都ポルトープランスの燃料ターミナル、周囲を警戒する警察官(Odelyn Joseph/AP通信)

ギャングの支配下に置かれる中米ハイチコニーユ政権が国家警察のエルベ(Frantz Elbé)長官を更迭した。現地メディアが15日に報じた。

AP通信は政府関係者の話しとして、「前国家警察長官であるラモー(Normil Rameau)氏が後任に選ばれた」と伝えている。

ラモー氏は4年前、ギャングの暴力を阻止できていないとして、更迭されていた。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

首都ポルトープランスでは1年ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。

ポルトープランスの80~90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

地元メディアによると、国家警察の職員はこの数カ月で4000人にまで減少。先週ギャングに殺害された警察官は20人を超え、少なくとも4人が行方不明になっている。

2015~24年までに殺害された警察官は320人を超えた。

今週宣誓したコニーユ(Garry Conille)新首相は前途多難な厳しい任務に挑むことになる。

故モイーズ氏は2019年8月、ラモー氏を長官に任命した。

それから1年後、ラモー氏はギャングの暴力を抑えられず、ポルトープランスの複数の地区が掌握されたことを受け、職務怠慢で更迭された。

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