◎ボルアルテ大統領は高級腕時計など数十万ドル相当の宝飾品を不正に入手したとして捜査当局の取り調べを受けていた。
南米ペルーの野党議員が16日、政府与党に対し、ボルアルテ(Dina Boluarte)大統領の不信任決議案を支持するよう要請した。
一部の野党議員たちはボルアルテ氏を「無能」と呼び、不信任決議案に賛成票を投じるよう訴えた。
ボルアルテ氏は保守派の支持を受け、すでに4回不信任決議案を退けている。
野党議員のひとりはX(旧ツイッター)に声明を投稿。「非道徳的なボルアルテ氏の解任を求める書簡を政府与党に提出した」と書き込んだ。
ボルアルテ氏は高級腕時計など数十万ドル相当の宝飾品を不正に入手したとして捜査当局の取り調べを受けていた。
捜査当局は先週、影響力を行使して金銭と引き換えに地方自治体の長を任命したり、政党登録に必要な署名を集めたりしたとして、ボルアルテ氏の弟とその弁護士を逮捕した。
ボルアルテ氏の前任であるカスティジョ(Pedro Castillo)前大統領は2022年12月、議会を一時的に解散し、「特別緊急政府」を設置するとテレビ演説で発表した後、弾劾投票で罷免。反逆罪で逮捕された。
その後まもなく、副大統領のボルアルテ氏が同国初の女性大統領に就任した。
カスティジョ氏の裁判の日程は決まっていない。
捜査当局は今年3月、ボルアルテ氏の疑惑を受け、同国史上初めて、現職の自宅を家宅捜索した。その数日後、議会はボルアルテ氏の不信任決議案を反対多数で否決した。