◎アチェ州沖では先週、150人以上のロヒンギャを乗せたボートが転覆している。
インドネシア・スマトラ島北部アチェ州沖でロヒンギャ難民とみられる6人の遺体が発見・収容された。地元当局が25日、明らかにした。
アチェ州沖では先週、150人以上のロヒンギャを乗せたボートが転覆している。
沿岸警備隊は声明で、「巡視艇が女性6人の遺体をアチェ州沖で収容した」と明らかにした。
警備隊は週末にも5人の遺体を収容している。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は21日に救助された生存者の話しとして、「沿岸警備隊から女性6人の遺体が見つかったという連絡を受けた」と報告している。
それによると、このボートはバングラを出港し、20日に転覆したという。沿岸警備隊と地元の漁師は21日、アチェ州沖でロヒンギャの男性44人、女性22人、子供9人の計75人を救助した。
UNHCRは少なくとも70人が死亡した恐れがあると警告している。
ミャンマー軍政による2017年の弾圧で殺害されたロヒンギャは1万3000人と推定され、少なくとも200の村が焼き払われ、100万人以上が国外退避を余儀なくされた。
バングラのコックスバザール地区には70万人以上のロヒンギャが避難し、世界最大の難民キャンプを形成している。
バングラから海路で出国するロヒンギャのほとんどが仕事を求めてイスラム教徒の多いマレーシアを目指す。
インドネシアは国連で1951年に採択された「難民の地位に関する条約」に加盟していないが、2016年の大統領令で難民の扱いに関する規定が定められて以来、多くのロヒンギャを受けている。