◎ハイチの治安は2021年7月のモイーズ大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
ハイチの首都ポルトープランスでキリスト教関係者7人が誘拐された。現地メディアが24日に報じた。
それによると、教会の信徒6人と教師1人が正体不明の武装集団に拉致され、行方不明になったという。
7人はポルトープランス郊外に拠点を置く修道会の関係者とみられる。
AP通信は関係者の話しとして、「武装ギャングは神学校に押し入り、7人を拉致した」と伝えている。
修道会は地元メディアに宛てた声明で、「不条理で不当な暴力を非難する」と表明。武装集団に対し、7人を解放するよう懇願した。
ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
ポルトープランスでは1年ほど前から複数の武装ギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。
ギャングは身代金目的で民間人を誘拐する。
ポルトープランスでは先月にも修道女6人が武装集団に拉致されている。6人はその後、解放された。
国連の統計によると、ハイチで昨年誘拐された民間人は2500人近くに達し、22年から80%以上増加したという。
ポルトープランスの8割がギャングの支配下に置かれている。