◎IMFは来週、経済危機に直面するパキスタンに分割融資の一部を提供する予定だ。
パキスタンのカーン(Imran Khan、服役中)元首相が国際通貨基金(IMF)に対し、連立政権樹立を目指すパキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派を監査対象にするよう要請した。カーン氏のパキスタン正義運動(PTI)が23日、明らかにした。
地元メディアによると、PTIを支持する議員団が東部パンジャブ州の刑務所でカーン氏と面会し、書簡を受け取ったという。
IMFは来週、経済危機に直面するパキスタンに分割融資の一部を提供する予定だ。
IMFの報道官は今週、「パキスタンの新政権とマクロ経済の安定およびパキスタン国民全員の繁栄を確保するための政策について協力する用意がある」と表明していた。
IMFはカーン氏が書簡を送るという地元メディアの報道にコメントしていない。
シャリフ派を含む多くの議員がこの報道に反発。「カーン氏はIMFによる10億ドルの融資を妨害し、パキスタン経済に打撃を与えようとしている」と非難した。
パキスタンは2022年夏、未曽有の大洪水に見舞われ、1700人以上が死亡、約3300万人が影響を受け、800万人近くが避難を余儀なくされた。当局は国土の3分の1が被害を受けたと推定している。
昨夏の洪水でも被害が拡大。IMFはその後、30億ドルの融資を承認した。
PTIを支持する議員たちは2月8日の総選挙でシャリフ派を上回る議席を獲得したものの、政権樹立には至らなかった。
首相候補に選出されたシャリフ(Shehbaz Sharif)前首相は現在、他政党との最終協議を進めている。