◎マレーシアでは複数の州がシャリアに基づく独自の法律を導入し、イスラム教徒が犯罪を犯した場合は、それに基づき処罰している。
マレーシアの最高裁判所は9日、東部のクランタン州議会が導入したシャリア(イスラム法)に基づく16の法律を無効にした。
イスラム主義者たちはこの判決を非難し、イスラム教徒が大多数を占める同国の宗教裁判所を弱体化させる可能性があると主張した。
最高裁はソドミー法を含む16の法律を違憲とする原告の訴えを支持し、それを無効とすると裁定した。
クランタン州はシャリアに基づき、近親相姦、アナル・オーラルセックス、女装、セクハラ、礼拝所を破壊する行為などを犯罪とする法律を導入している。
最高裁は判決の中で、「州は憲法および連邦法の管理下に置かれるため、独自のイスラム法を制定することはできない」と述べている。
マレーシアでは複数の州がシャリアに基づく独自の法律を導入し、イスラム教徒が犯罪を犯した場合は、それに基づき処罰している。
マレーシアの人口におけるイスラム教徒の割合は60~65%。仏教とヒンズー教がそれに続く。
この裁判はケランタン州在住の女性が2022年に起こしたものである。
地元メディアによると、ケランタン州のイスラム教徒の割合は97%超。