◎TTP(パキスタンのタリバン運動)、イスラム国(ISIS)、その他武装勢力によるテロ攻撃で昨年死亡した民間人および治安当局者は500人近くに達した
イスラム過激派組織「パキスタンのタリバン運動(TTP)」の戦闘員(Getty-Images)

パキスタンのイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)は25日、来月8日の総選挙に先立ち声明を発表し、投票所や選挙集会は攻撃しないと約束した。

TTPの報道官は声明で、「我々の標的は軍や警察などに限定される」と主張した。

また報道官は「候補を擁立した政党と我々は何の関係もない」と強調した。

パキスタンの選挙は暴力に彩られている。ブット(Benazir Bhutto)元首相は2007年、ラワルピンディの選挙集会で演説した数分後に爆弾テロで殺害された。

中央政府は25日、過激派によるテロ攻撃が頻発している地域に陸軍の部隊を配備すると発表。情報機関も過激派が選挙集会や投票所を標的にする可能性があると警告している。

警察によると、TTP、イスラム国(ISIS)、その他武装勢力によるテロ攻撃で昨年死亡した民間人および治安当局者は500人近くに達したという。

昨年のテロの大半がアフガンと国境を接する北西部と南西部で発生した。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。

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