◎オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。
シリア、イスラエル軍のミサイル攻撃(Getty Images)

シリア北東部のクルド人自治政府は15日、トルコ軍の砲撃と空爆により、インフラ施設数十カ所が標的となり、少なくとも10人が負傷したと発表した。

それによると、米国の支援を受ける民兵組織「シリア民主軍(SDF)」が保持するエリアでも停電と断水が発生したという。

自治政府は声明で、「トルコ軍による過去2日間の73回の攻撃で石油、電気、水道、穀物を保管する倉庫が被害を受けた」と明らかにした。

また同政府は「主要な町と数百の村や集落で停電が発生している」と述べた。

SDFの報道官もX(旧ツイッター)に声明を投稿。「トルコはこの地域の民間人を標的にしている」と非難した。

それによると、トルコ軍は町や集落に砲弾を撃ち込んだという。

オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。

トルコ政府はこの紛争を主導するクルド労働者党(PKK)やクルド人民防衛部隊(YPG)などをテロ組織に指定し、シリアとイラクのクルド勢力拠点を定期的に空爆している。

トルコ国防省は15日、イラク北部のクルド人自治区にある陸軍基地が攻撃を受け、トルコ軍兵士9人が死亡したことを受け、イラクとシリアを空爆し、クルド勢力の施設78カ所を破壊したと発表した。

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