◎反政府勢力は陸軍の検問所を襲撃した後、軍事基地と集落に押し入った。
中央アフリカ共和国北部の集落と軍事基地が反政府勢力の攻撃を受け、陸軍兵士を含む少なくとも21人が死亡した。治安当局が22日、明らかにした。
それによると、反政府勢力は陸軍の検問所を襲撃した後、軍事基地と集落に押し入ったという。
国営テレビは目撃者の話しとして、「テロリストたちは住民少なくとも20人を処刑し、民家に火を放った」と伝えている。
この国ではイスラム教徒で構成される民兵組織「セレカ(Seleka)」が2013年にボジゼ(Francois Bozize)前大統領を退陣に追い込んで以来、全国各地で宗教間抗争やギャング間抗争が相次いでいる。
2013年の政変後、キリスト教徒で構成される民兵が反撃に転じ、多くのイスラム教徒が処刑された。
国連はMINUSCA(国連中央アフリカ多次元統合安定化派遣団、約1万7500人)を派遣し治安維持任務に当たっているものの、現在も国土のおよそ3分の2が反政府勢力の支配下に置かれている。
国連は一連の戦闘で民間人数千人が死亡し、100万人以上が家を追われたと推定している。
国営テレビによると、今回の集落襲撃の犯行声明を出した組織は確認されていない。地元住民はキリスト系民兵組織が関与したと述べている。