◎北ワジリスタンは2014年のペシャワル学校襲撃事件(学生含む150人超死亡)後に軍が大規模な取り締まりを実施するまで、武装勢力の拠点が複数あったとされる。
パキスタン陸軍は19日、アフガニスタンと国境を接する北西部カイバル・パクトゥンクワ州・北ワジリスタンで武装勢力の拠点を取り締まり、テロリスト4人を殺害したと発表した。
それによると、陸軍の特殊部隊は19日未明に急襲作戦を実施し、銃撃戦の末、武装勢力の戦闘員4人を殺害したという。
特殊部隊は隠れ家から銃器、弾薬、爆弾などを押収したとしている。
陸軍はこの武装勢力の詳細を明らかにしていないが、死亡した4人のうち1人は同州のテロ事件に関与したとして指名手配されていたようだ。
陸軍は「北ワジリスタンとその周辺地域からテロリストを排除する作戦を継続している」と述べた。
北ワジリスタンは2014年のペシャワル学校襲撃事件(学生含む150人超死亡)後に軍が大規模な取り締まりを実施するまで、武装勢力の拠点が複数あったとされる。
中央政府は数年にわたる取り締まりにより、この地域から武装勢力を一掃したと宣言。しかし、それ以降もTTP(パキスタンのタリバン運動)などの過激派によるテロ攻撃は続いている。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、昨年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。