◎ディアス選手の両親は10月28日、北部バランカスのガソリンスタンドでオートバイに乗った武装集団に誘拐された。
コロンビアの左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」の戦闘員(Getty-Images)

コロンビア政府は9日、先月末に誘拐されたルイス・ディアス(Luis Fernando Díaz Marulanda)選手の父親の身柄を保護したと発表した。

ディアス選手の両親は10月28日、北部バランカスのガソリンスタンドでオートバイに乗った武装集団に誘拐された。

治安当局はバランカス周辺の道路を封鎖。数時間後に母親を救出した。

政府はその後、同国最大の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」が誘拐に関与したと発表。父親の即時解放を要求していた。

政府とELNは現在、内戦終結に向けた和平交渉を行っている。

地元テレビ局は治安当局者と一緒に歩く父親の姿を報じている。

ディアス選手のいとこは地元メディアの取材に対し、「私たち家族は厳しい試練を乗り越えた」と語った。

事件発生後、警察はベネズエラ国境付近に特殊部隊を配備。ディアス選手の父親につながる情報に4万8000ドルの報奨金を出していた。

ディアス選手の父親は9日、国連とカトリック教会の代表に出迎えられ、警察の管理下にある施設に移動。医師による診断を受けた。

その後、ヘリコプターでディアス選手の生まれ故郷であるバランカス郊外の町に移動したとされる。

政府はELNとの交渉の詳細を明らかにしていない。

ディアス選手はコロンビア代表で最も才能のある選手のひとりであり、現在はプレミアリーグのリバプールでプレーしている。

ELNは1960年代に学生、労働組合、神父らによって結成され、キューバ革命からインスピレーションを得たとされる。構成員数は2500~5000人と推定され、ベネズエラでも活動し、金鉱山での違法採掘や麻薬密売で利益を上げている。

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