◎ブルキナでは昨年、2度軍事クーデターが発生。混乱が拡大する中、過激派は首都ワガドゥグ近くまで支配地域を拡大したとされる。
ブルキナファソ北部で陸軍の部隊がイスラム過激派と衝突し、兵士50人以上が死亡、数十人が負傷した。軍政が5日、明らかにした。
それによると、戦闘は北部州ヤテンガ県で4日に発生。陸軍兵士17人と民兵少なくとも36人が殺害されたという。
軍政の報道官は声明で、「これは北部の避難民を安全な地域に移す作戦のひとつであり、陸軍は過激派の戦闘員数十人を無力化した」と明らかにした。
また報道官は「過激派を一掃するために作戦を継続する」と強調した。
ブルキナ、マリ、ニジェールなどの西アフリカ諸国は国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりの過激派の侵攻で荒廃し、ここ10数年で数万人が死亡、200万人以上が避難を余儀なくされ、数十万人が飢餓の瀬戸際に追い込まれている。
ブルキナでは昨年、2度軍事クーデターが発生。混乱が拡大する中、過激派は首都ワガドゥグ近くまで支配地域を拡大したとされる。
国連によると、ブルキナで活動する過激派は国土の半分を支配下に置いたとみられる。また、2022年1月の1回目のクーデター以来、過激派に殺害された人の数はその前の18カ月に比べて約3倍に増加したという。
昨年9月の軍事クーデターで旧軍政を追放したトラオレ(Ibrahim Traore)大尉は全ての領土を奪還すると誓ったが、過激派の猛攻に圧倒されているようにみえる。