◎ECOWASは今月初め、軍事介入の可能性に備えて、いつでも行動可能な即応部隊を発足させた。
ニジェール軍政は26日、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)による軍事介入の可能性が高まっているとして、軍に最大限の警戒態勢を敷くよう命じた。
大統領警護隊らで構成される反乱軍は7月26日に首都ニアメの大統領府を占拠し、バズム(Mohamed Bazoum)大統領とその家族を拘束。その後、チアニ(Abdourahmane Tchiani)将軍が国家元首に就任した。
ECOWASはバズム氏の即時解放と憲法秩序の回復を軍政に求め、応じない場合は軍事介入も辞さないと警告している。
ソーシャルメディアで26日に拡散した軍部の内部文書によると、軍政は最高レベルの警戒態勢に移行するよう関係機関に命じ、あらゆる攻撃・奇襲に適切に対応できる体制を構築するという。
軍政は内部文書の中で「我が国に対する侵略の脅威はますます高まっている」と警告した。
ECOWASの安全保障担当は25日の記者会見で、ニジェール軍が軍事介入に備えているという西側の報道について、「我々は外交で問題を解決したいと考えているが、脅迫には屈しないと決意している」と強調した。
また同担当は、「ECOWASはニジェールに宣戦布告しておらず、一部メディアが報じているようなニジェール侵攻計画などない」と言明した。
ECOWASは今月初め、軍事介入の可能性に備えて、いつでも行動可能な即応部隊を発足させた。
ニジェールへの軍事介入が決まった場合、部隊を派遣すると表明している国はマリ、ブルキナファソ、ニジェール、ギニアを除くECOWAS加盟15カ国中11カ国である。