◎パキスタン北西部のアフガン国境付近ではテロ攻撃が相次いでおり、その多くに、TTP(パキスタンのタリバン運動)が関与している。
2023年7月31日/パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州バジュール地区、自爆テロが発生した集会所(Getty Images/AFP通信)

パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州バジュール地区の集会所で発生した自爆テロの犠牲者が54人に増加した。地元警察が7月31日、明らかにした。

爆発は30日の現地時間午後4時頃に発生。警察は野党集会を狙った自爆テロとみている。犯行声明は出ていないようだ。

警察は30日の声明で、「少なくとも44人が死亡し、200人近くが負傷した」と発表していた。

シャリフ(Shahbaz Sharif)首相は31日、このテロを改めて強く非難し、関与した者を捕え、裁判にかけると誓った。

この事件を担当するテロ対策本部は声明で、「イスラム国(ISIS)もしくはそれとつながりのある組織が関与した可能性がある」と述べている。

パキスタンでは年末までに総選挙が行われる予定。各政党は各地で集会を開き、事実上の選挙戦をスタートさせている。

ソーシャルメディアには今回の自爆テロで亡くなった市民の葬儀写真や動画が複数共有されている。あるツイッターユーザーは現場近くで棺を担ぐ集団の写真を投稿した。

シャリフ氏は犠牲者と遺族に哀悼の意を表し、負傷者に必要な支援を速やかに提供すると約束した。

アルビ(Arif-ur-Rehman Alvi)大統領は「尊い命が失われたことに衝撃を受け、悲しみに暮れている」と表明した。

パキスタン北西部のアフガン国境付近ではテロ攻撃が相次いでおり、その多くにTTP(パキスタンのタリバン運動)が関与している。

カイバル・パクトゥンクワ州ペシャワルのモスクで今年1月に発生した爆弾テロでは74人が死亡。その翌月にはペシャワルの警察本部で爆弾が爆発し、警察官らを中心に100人以上が死亡した。

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