◎ティヌブ氏は紆余曲折の末、5月29日に大統領に就任した。
ナイジェリアのティヌブ（Bola Tinubu）大統領が27日、議会上院に閣僚候補名簿を提出した。
地元メディアによると、閣僚候補28人のうち6人が女性議員。ティヌブ氏は紆余曲折の末、5月29日に大統領に就任した。
ティヌブ氏は就任式でアフリカ最大の経済大国であるナイジェリアの安全保障を確立すると国民に約束した。
またティヌブ氏はイスラム過激派、ギャング、盗賊、その他の犯罪集団が同国の経済発展と開発を妨げていると非難し、それに効果的に対処できなかったこれまでの悪政を終わらせると誓った。
さらにティヌブ氏は暴力の震源地である北部地域の紛争を終わらせるだけでなく、コロナ・パンデミックで悪化したインフレ、債務拡大、雇用の喪失にも対処すると述べた。
しかし、ティヌブ氏の就任以降も国軍と戦争状態にある過激派の暴力は続いた。
さらに、数十年に渡って実施してきたガソリン補助金の廃止は広範な抗議デモに発展し、混乱が拡大。ティヌブ氏は就任早々、厳しい現実に直面した。
ティヌブ氏はガソリン補助金廃止の影響を緩和する社会福祉プログラムを導入すると約束しているが、それはまだ実行されていない。
地元メディアによると、閣僚候補名簿の採決日はまだ決まっていないようだ。ティヌブ氏の与党・全進歩会議（APC）は上院で多数派を占めている。
同国の北部地域ではイスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む多くの武装勢力が活動している。
ボコ・ハラムとイスラム国（ISIS）に忠誠を誓う過激派および武装勢力の暴力に巻き込まれて死亡した民間人は3万5000人以上と推定され、200万人以上が避難生活を余儀なくされている。
ボコ・ハラムと中央政府は戦争状態にある。
