◎西アフリカ沖は世界で最も危険な海域のひとつとされ、多くの武装海賊が活動している。
西アフリカ・シエラレオネ政府は27日、近隣諸国と協力してギニア湾の海賊対策を強化すると発表した。
ギニア湾では先週、中国籍の漁船が海賊にシージャックされた。
西アフリカ沖は世界で最も危険な海域のひとつとされ、多くの武装海賊が活動している。
AP通信はシエラレオネ当局の話しとして、「シージャックされた漁船の乗組員23人は23日に救助された」と伝えている。
23人のうち6人が中国人だった。
海賊はシージャック後、漁船を隣国リベリアに向けて航行させたという。シエラレオネ政府の要請を受けたリベリア軍が対応にあたり、海賊数人を逮捕した。
シエラレオネ・ビオ(Julius Maada Bio)大統領の報道官は声明で、「リベリア政府と協力して、海賊に対する今後の取り締まり作戦・戦略を検討する予定である」と述べている。
国連安全保障理事会は昨年6月、ギニア湾における海賊行為、武装強盗、人質奪取を非難する決議を全会一致で採択した。
この海域では今年4月にも海賊が中国船籍の石油タンカーを襲撃。ここ数カ月で少なくとも3件のシージャック事件が発生している。
リベリアの国防省も中国漁船の事件に関する声明を出している。救助活動は24時間以上続き、24日に終了した。隣国コートジボワールの軍・警察も参加したようだ。
同省によると、2人の海賊が逮捕され、いくつかの武器が押収されたという。事件に関与した不特定多数の海賊が逮捕を逃れている。