◎サウジと米国が仲介する最新の停戦合意は先月失効し、多くの地域で戦闘が激化している。
スーダンの首都ハルツームなどで避難を余儀なくされている国内避難民数百万人を支援する物資が圧倒的に不足している。地元当局が14日、明らかにした。
軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は4月中旬からハルツームなどの支配権を争っている。サウジと米国が仲介する最新の停戦合意は先月失効し、多くの地域で戦闘が激化している。
国連によると、一連の戦闘で死亡した民間人は3000人以上と推定され、約310万人が国外もしくは国内の比較的安全な地域に逃亡した。正確な死傷者数は不明であり、これよりはるかに多い可能性がある。
中部のある廃校には市民約1000人が避難している。
地元メディアはこの廃校に逃げ込んだ市民の話しとして、「数週間前まではある程度援助物資が送られてきたが、最近は何も届いていない」と伝えている。
この廃校では子供420人を含む136家族が生活しており、妊婦が20人程度、新生児が20人、さらに糖尿病などの疾患を持つ患者が150人近くいる。
軍とRSFは少なくとも10回、停戦に合意したが、すべて失敗に終わっている。サウジと米国は交渉を打ち切るにあたり、「両軍は合意をまったく尊重していない」と非難した。
国連は激戦地のひとつとされる西部ダルフール地方で戦争犯罪や人道に対する犯罪が発生している可能性があると警告している。
イギリス政府は今週、軍政およびRSFとつながりのある企業を制裁リストに追加した。