◎イランとサウジは今年3月、中国の仲介により、外交関係を正常化することで合意した。
イランとサウジアラビアの国旗(Getty Images)

イラン外務省は16日、サウジアラビアの外相が17日に同国を訪問し、アブドラヒアン(Hossein Amirabdollahian)外相と会談すると明らかにした。

それによると、ファルハン(Faisal bin Farhan)外相は17日にテヘランに到着し、大使館などにも足を運ぶ予定だという。

両国はここ数週間、相手国にある在外公館の業務を再開している。

米国のブリンケン(Antony Blinken)国務長官は今月、サウジを訪問し、湾岸諸国を巡る複数の問題について協議した。

イランとサウジは今年3月、中国の仲介により、外交関係を正常化することで合意した。

これはこの地域で中国の影響力が高まっていることを意味する。両国の関係正常化により、近代史上最悪と呼ばれる人道危機を招いたイエメン内戦が終結するのではないかという期待が高まっている。

イランは2014年、イエメンの大部分を実行支配するシーア派武装勢力「フーシ」への支援を開始。サウジはその翌年、国連の支持を受けるイエメン政府を助けるためにフーシ派への空爆を開始した。

サウジはイランがフーシ派に兵器や要員を送り、連合軍への攻撃をサポートしたと非難している。

イランは2018年の米トランプ政権によるイラン核合意離脱後に発生した様々なテロ攻撃の責任を問われている。それにはサウジやその同盟国であるUAE(アラブ首長国連邦)の石油施設への攻撃が含まれる。

シーア派が多数派を占めるイランとスンニ派が多数派を占めるサウジの関係は長い間緊張状態にあった。

サウジは2016年、イランのデモ隊が在外公館に侵入・占拠した後、イランとの国交を断絶。サウジはその数日前にシーア派の著名な聖職者など46人を死刑に処していた。

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