◎イラクと湾岸諸国の関係はフセイン政権の崩壊以来、緊張していたが、この数年で大きく改善した。
イラクのスダニ(Mohammed al-Sudani)首相は27日、アジアから欧州への物資の流れを促進することを目的とした170億ドル規模の輸送プロジェクト計画を発表した。
スダニ氏は湾岸諸国、トルコ、イラン、シリア、ヨルダンの運輸相らが参加する会議で計画を公表した。
それによると、この計画はイラク南部の都市バスラの港から鉄道・高速道路網を通じてトルコおよび欧州への物資輸送をより容易にするという。
スダニ氏はプロジェクトの目玉について、バスラに建設する新たな港とそれに隣接するスマート産業都市の開発と述べた。
新設する鉄道と高速道路の全長は約1200kmを予定している。スダニ氏はこのプロジェクトを「アジアと欧州の利益、歴史、文化を融合させるもの」と評した。
スダニ氏はプロジェクトの資金調達方法には言及しなかったが、会議の参加国に対し、「友好国との連携がプロジェクトの成否を左右する」と示唆した。
会議に参加した国々はプロジェクトを精査する専門家委員会を立ち上げることに合意した。
イラクと湾岸諸国の関係はフセイン政権の崩壊以来、緊張していたが、この数年で大きく改善した。
イラクは今年1月、バスラで8カ国が参加するサッカーの国際大会を40年以上ぶりに主催した。