◎8歳の女子生徒が死亡し、他の生徒4人と教師1人が負傷した。
パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州スワート渓谷の集落(Getty Images)

パキスタンの警察当局は16日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州の女子校(中等学校)の警備に当たっていた警察官が教師や生徒を乗せたスクールバスに発砲し、1人が死亡、5人が負傷したと発表した。

事件は同州のスワート渓谷にある女子校近くで発生。州警察の報道官によると、発砲した巡査を現行犯逮捕したという。武装勢力は関与していないとのこと。

報道官は声明で、「8歳の女子生徒が死亡し、他の生徒4人と教師1人が負傷した」と述べた。

警察は武装勢力によるテロ攻撃の可能性が懸念されるため、学校の警備に当たっていた。

アフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州などではテロ攻撃が相次いでいる。その多くに「パキスタンのタリバン運動(TTP)」や南西部バルチスタン州に拠点を置く「バルチスタン解放軍(BLA)」などの過激派が関与している。

スワート渓谷は陸軍主導の軍事作戦で武装勢力の拠点が一掃されるまで、TTPの拠点があった。

パキスタンではこの数年、子供を狙ったテロ攻撃は発生していない。

2014年にカイバル・パクトゥンクワ州ペシャワルの学校で発生したTTPによるテロ攻撃では学生や教師など、150人近くが死亡した。

当局はこの事件後、全国の学校に警察を配備。特にカイバル・パクトゥンクワ州の警備には力を入れていた。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏している

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