◎ブルキナと隣国マリを中心とするサヘル地域では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系の過激派が猛威を振るっている。
ブルキナファソ軍政は13日、国内のテロ組織と戦うために必要なすべての手段を行使すると宣言し、国家総動員法を発令した。
軍政を率いる世界最年少の大統領、トラオレ(Ibrahim Traore)大尉は声明で、「我々はテロりストを打倒するために必要な法的枠組みを作る」と述べている。
計画の詳細は明らかにされていないが、AFP通信は治安筋の話として、「テロリストの影響を受ける全ての地域に非常事態宣言が適用される」と伝えている。
トラオレ氏は昨年の軍事クーデター後、イスラム過激派の支配下に置かれた同国の領土40%を「征服」すると宣言したものの、暴力の波に圧倒されているように見える。
軍政は2月、兵士5000人を追加採用すると発表した。
ブルキナと隣国マリを中心とするサヘル地域では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系の過激派が猛威を振るっている。
ブルキナで2015年以降の紛争に巻き込まれ難民になった民間人は200~300万人と推定され、1万人以上が死亡したと考えられている。
過激派は先週、ニジェール国境に近いブルキナ北東部の2つの村を襲い、市民少なくとも44人を殺害した。
軍政の報道官は13日の声明でこの襲撃事件に言及している。「このようなテロを阻止できるかどうかは国民の魂と勇気にかかっています。武器を取りなさい、息子と娘たちよ!」
国連によると、過激派の暴力はブルキナ史上最悪の人道危機を引き起こし、国民の5人に1人(約470万人)が緊急の人道支援を必要としている。