◎アラブ諸国は2月6日のトルコ・シリア地震以来、シリアへの連帯を示す取り組みを進めているように見える。
シリアの地雷原(Getty Images)

国営シリア・アラブ通信(SANA)は12日、チュニジアとシリアの外交官が会談し、在シリア・チュニジア大使館の運用再開で合意したと報じた。

チュニジアは2012年にシリアとの国交を断絶した。

チュニジアのサイード(Kais Saied)大統領は今月、「外務省に駐シリア大使を任命するよう指示した」と明らかにしていた。

SANAによると、シリア外務省はサイード氏の決定を受け、駐チュニジア大使を任命したという。

アラブ諸国は2月6日のトルコ・シリア地震以来、シリアへの連帯を示す取り組みを進めているように見える。

アラブ諸国はシリア内戦下でデモ隊や市民を虐殺したアサド政権と距離を取ってきた。湾岸地域の緊張は2012年のシリアのアラブ連盟(Arab League)追放で頂点に達し、チュニジアは同年、ダマスカスの大使館を閉鎖した。

アサド(Bashar Assad)大統領は今年初めにオマーンとUAE(アラブ首長国連邦)を訪問。この両国は反アサド勢力を支援していた。

SANAによると、シリア政府はダマスカスおよびサウジの首都リヤドにある大使館を再開するため、サウジ外務省と協議を進めているという。

またSANAは12日、外相率いる代表団がサウジに到着し、二国間関係について協議したと報じた。閣僚のサウジ訪問は10年以上ぶり。

サウジアラビアの国営メディアは閣僚級会合が開かれたと報じている。それによると、会合はシリアの統一・安全・安定の確保、シリア難民の祖国への帰還、シリアの被災地への人道支援提供に焦点を当てたという。

サウジは5月にアラブ連盟サミットを主催する。

同連盟の事務局長は公式ウェブサイトの中で、「ほとんどの国がシリアの再加盟を望んでいる」と述べている。

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