◎サヘル地域に拠点を置く国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系の過激派はブルキナやマリだけでなくニジェールでも活動している。
ニジェール軍は11日、武装勢力が軍の車列に待ち伏せ攻撃を仕掛け、兵士5人を殺害したと発表した。
軍報道官によると、事件は北部アガデスの集落に続く道路で9日に発生。犯行声明は出ていないという。
兵士を乗せた車列は近くの金採掘場をパトロールし、基地に戻る途中だった。AP通信は目撃者の話として、「この地域には武装勢力や盗賊が頻繁に出入りしている」と報じた。
軍報道官は声明の中で、「負傷した兵士のうち3人は首都ニアメに移され、参謀本部がこの地域に援軍を派遣した」と述べている。
サヘル地域に拠点を置く国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)系の過激派はブルキナやマリだけでなくニジェールでも活動している。
地元メディアによると、アガデスでテロ攻撃が発生したのは数年ぶり。車列を攻撃した武装勢力は逃亡した。
モロッコのシンクタンク「ポリシーセンター(Policy Center for the New South)」はAPの取材に対し、「この地域で活動する盗賊は民間の旅行者や商人、鉱山関係者を標的とするが、治安当局は狙わない」と述べ、「イスラム過激派が関与しているのであれば、近いうちに犯行声明を出す可能性が高い」と指摘した。