◎有権者は25日、ブハリ大統領の任期満了に伴い、18人の候補の中から新大統領を選ぶ予定だ。
ナイジェリアの選挙管理委員会は23日、今週末の総選挙に必要な予算を確保したと発表し、経済危機の影響で選挙が延期されるのではないかという懸念を払拭した。
市民は「経済危機の影響で金融機関が破綻するのではないか」という懸念や噂を受け、預金の引き下ろしに躍起だ。
最大都市ラゴスの主要銀行前には多くの市民が集まり、預金の引き下ろしを求めている。各行は引き下ろし額に上限を設け、一部の支店は現金不足により閉鎖を余儀なくされた。
この混乱は25日に予定されている大統領選や連邦議会の上下両院選などに影響を与えると懸念されていた。
選管は過去2回、大統領選を延期している。しかし、選管は23日、全国17万5000以上の投票所に必要な資機材と職員を配備したと発表した。
選管の委員長は記者団に対し、「総選挙の準備は整っていると保証する」と述べた。
しかし、地元メディアによると、23日時点で登録有権者少なくとも620万人に投票入場券が届いていないという。登録有権者は過去最高の9400万人に達した。
同国の選挙制度改革を推進する非営利団体「YIAGA Africa」は23日、現金不足による混乱と入場券の配布ミスが投票率を押し下げるのではないかと懸念を示した。「銀行の混乱や入場券の配布ミスで有権者の不満が高まり、若者の無関心を招くのではないかと懸念しています...」
有権者はブハリ(Muhammadu Buhari)大統領の任期満了に伴い、18人の候補の中から新大統領を選ぶ予定だ。連邦議会の上下両院選も25日に行われ、州議会選は来月11日に予定されている。
大統領選の有力候補は与党と最大野党から出馬した候補3人に絞られている。25日の投票で過半数を獲得する候補がいなかった場合は、上位2名により決選投票で勝者を決める。
ブハリ氏は23日、ツイッターに声明を投稿。選管と治安当局に対し、しっかりと勇気をもって、法律と憲法の規定を守り、選挙を実施するよう促した。
2019年大統領選の投票率は過去最低を更新する34%にとどまった。