◎イスラエルはアサド大統領の支配下に置かれている地域を数百回空爆してきたが、作戦を実行したと認めたことはほとんどない。
国営シリア・アラブ通信(SANA)は19日、イスラエル軍が首都ダマスカス中心部の住宅地を空爆し、兵士を含む少なくとも5人が死亡、市民15人が負傷したと報じた。
SANAによると、空爆は19日未明に確認され、アサド軍の防空部隊がミサイル攻撃を迎撃したという。
SANAは軍当局者の話を引用し、「多くの民家が被害を受けた」と報じている。
イギリスのNGO「シリア人権監視団」は同日、ダマスカス郊外にあるイラン民兵施設、レバノンのイスラム過激派組織ヒズボラの施設、およびイラン人学校が被害を受け、女性を含む15人が死亡したと報告した。
イスラエルはアサド(Bashar al-Assad)大統領の支配下に置かれている地域を数百回空爆してきたが、作戦を実行したと認めたことはほとんどない。
しかし、イスラエル軍はアサド政権とつながりのあるヒズボラや、イランとつながりのある複数の民兵を攻撃していることはおおむね認めている。
イスラエルのメディアによると、政府はこの空爆に関する声明を出しておらず、出す気配もないという。
イスラエル軍の空爆は今月6日に発生したトルコ・シリア地震以来初となった。
ダマスカスへの最後の空爆は先月2日。ダマスカス空港が被害を受け、兵士少なくとも2人が死亡、2人が負傷したと伝えられている。
イスラエルの宿敵イランはアサド政権の主要な支援者であり、12年にわたる内戦の間、多くの兵器を供与し、数千人の戦闘員をシリアに派遣してきた。