◎テロ組織に指定されている反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」が犯行声明を出した。
パキスタン、南西部バルチスタン州クエッタ(Getty Images)

パキスタン当局は10日、アフガニスタン国境沿いの南西部バルチスタン州で治安部隊を乗せた車両が爆弾攻撃を受け、兵士2人が死亡、3人が負傷したと発表した。

現場は州都クエッタの東方約300kmに位置する地区。地元メディアによると、テロ組織に指定されている反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」が犯行声明を出したという。

爆弾は道路脇に設置されていた。

米政府も2019年にBLAをテロ組織に指定している。

バルチスタン州ではイスラム過激派や分離主義者によるテロ攻撃が相次いでいる。

州警察によると、負傷した兵士は市内の医療機関に搬送されたという。

死亡したのは少佐と大尉と報告されている。軍は声明で、「2人は外部勢力から祖国を守るために戦い、命を捧げた」と述べている。

また軍は、「攻撃を受けた部隊は作戦遂行中だった」と説明したが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

BLAはアフガンの山岳地帯に拠点を置く「パキスタンのタリバン運動(TTP)」と並ぶ過激派組織で、バルチスタン州の分離独立を目指し、20年ほど前から政府への攻撃を続けている。

政府はTTPとBLAの「反乱」を鎮圧したと述べているが、イランおよびアフガンの国境沿いでは暴力が急増している。

アフガンと国境を接する北西部カイバル・パクトゥンクワ州ペシャワルで先月末に発生した自爆テロの死者は101人に達し、225人が重軽傷を負った。

2023年1月30日/パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州ペシャワル、自爆テロが発生したモスク(Getty Images/AFP通信)
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