◎シリア民主軍(SDF)は司令官を含むISIS戦闘員68人を拘束した。
クルド人主導の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」は26日、シリア北東部の都市ラッカでイスラム国(ISIS)の残党を取り締まり、現地司令官を拘束したと発表した。
SDFによると、この司令官はラッカの残党を率いていたという。SDFはこの司令官を含むISIS戦闘員68人を拘束した。
この作戦はISISの戦闘員とみられる男たちが昨年末、ラッカのクルド人部隊を襲撃し、6人を殺害したことを受け、今週開始された。
SDFは声明の中で、「ISISは再攻撃の準備を進めているとみられる」と述べている。
一方、イギリスに本拠を置くNGO「シリア人権監視団」は26日、ISISが戦闘員約200人を収容する刑務所を先月攻撃したと発表した。この攻撃の詳細は明らかにされていない。
ISISは2019年にシリアとイラクの全領土を失ったものの、その残党は各地で活動を続け、多くの民間人を殺害している。
米軍の支援を受けるSDFは主にシリア北部と東部で残党を取り締まっている。
SDFによると、拘束されたISIS現地司令官は「テロ計画の策定と戦闘員の指導」に関与したことを認めたという。
SDFの報道官はAP通信の取材に対し、「兵士約5000人が作戦に参加し、これまでにISISの拠点80カ所を攻撃した」と語った。
米軍が主導する連合軍は航空支援、偵察、情報収集を行っているようだ。
シリアでは先月下旬頃からISIS残党による攻撃が急増している。
米中央軍司令部によると、昨年の取り締まりで死亡したISIS残党は466人に達し、215人が逮捕されたという。シリアには米兵約900人が駐駐している。