◎ブルガリア政府は南部のトルコ国境沿いに兵士350人と軍用車40台を配備し、国境警備隊のサポートに当たらせている。
ブルガリア政府は8日、トルコ国境で同国の警察官が射殺されたと発表した。
内務省報道官によると、事件は7日の現地時間午後8時30分頃に発生した。トルコと国境を接する村をパトロールしていた国境警備隊と陸軍兵士が何者かに銃撃を受けたという。
警察官1人がその場で死亡、兵士は無事だった。報道官によると、銃撃犯は捕まっておらず、トルコ領内に逃走したとみられる。
銃撃犯が単独か否か、警察官と兵士が応戦したか否かは明らかにされていない。
内務省は声明で、「トルコ政府から容疑者を追跡すると連絡を受けた」と明らかにした。また同省は、「国境警備隊に別の武器の携行を命じた」と説明したが、詳細は明らかにしなかった。
内務省はトルコから入国を試みる移民が急増していることに触れ、「パトロールチームは毎日、前例のない移民の急増に直面している」と危機感をあらわにした。
同省は欧州警察機関(ユーロポール)とEUの執行機関である欧州委員会にも国境警備を引き締める必要があると改めて要請した。
ブルガリア政府は南部のトルコ国境沿いに兵士350人と軍用車40台を配備し、国境警備隊のサポートに当たらせている。兵士は警察官とチームを組んでパトロールを行っている。
バルカン半島はシリアやアフガンなどから西欧を目指す移民の主要ルートのひとつになっている。ブルガリアにとどまる移民は少なく、ほとんどがそこを通過してドイツやフランスなどを目指す。