◎連邦政府は14日付けの声明で、「全壊した家屋は確認できているだけで4万5429戸に達した」と報告した。
ナイジェリア政府は14日、洪水被害を受けた州における食料および生活必需品の配給を開始したと発表した。
ナイジェリアでは広い範囲で大雨が続いており、今年の洪水関連死は確認できているだけで500人を超え、50万人以上が住まいを失ったと推定されている。
気象当局によると、今年の洪水被害は過去10年で最悪とみられ、少なくとも140万人が避難を余儀なくされ、農地700㎢以上が破壊されたという。
連邦政府は14日付けの声明で、「全壊した家屋は確認できているだけで4万5429戸に達した」と報告した。
一方、連邦政府の非常事態庁は「多くの州政府が治水対策を無視し、低地や河川周辺の住宅建設を認めた結果、被害が拡大した」と主張した。
ナイジェリアの雨季は6月頃から始まり、北部地域は11月、南部は12月まで続く。
政府報道官は14日の記者会見で、「連邦政府は被災地に食料1万2000トンと日用品を送り、配給を開始した」と述べた。
地元メディアによると、南部アナンブラ州と北部ジガワ州の被害が特に深刻だという。
全国の広い範囲で大雨が続いており、政府は全国36州のうち首都アブジャを含む31州が影響を受けたと報告している。
一部地域ではダムの緊急放水で河川が氾濫したと報告されている。
政府報道官は、「大雨を抑えることはできないが、国民の意識を高めることはできる」と述べ、最新の気象情報を確認し、避難勧告が出た地域の住民は迷うことなく高台や避難所に移動するよう求めた。
政府によると、この規模の洪水が発生したのは10年ぶり。2012年の洪水災害では少なくとも363人が死亡し、210万人以上が避難を呼びなくされ、数十万人がホームレスになった。