◎政府はメキシコの麻薬カルテルとつながりのある組織が刑務所に銃器や爆弾を供給していると非難している。
エクアドル当局は4日、中部ラタクンガの刑務所でギャング間抗争が発生し、少なくとも15人が死亡、20人が負傷したと発表した。
地元警察によると、抗争に関与した受刑者たちは銃やナイフを携帯していたという。
事件は首都キトの南約80kmに位置するラタクンガ市内の刑務所で発生した。
当局は国内の麻薬密売組織が事件に関与しているとみている。これらの組織はメキシコの強力な麻薬カルテルと連携し、重武装していることも珍しくない。
地元メディアによると、警察は暴動を鎮圧し、所内で捜査を進めているという。
ソーシャルメディアに投稿された動画には銃声や受刑者の悲鳴が記録されていた。
麻薬密売組織は刑務所に銃器、爆弾、麻薬、スマートフォンなどを送り、逮捕された構成員の面倒を見ているようだ。
政府のウェブサイトによると、昨年刑務所内で殺害された受刑者は316人。今年の犠牲者はこの事件も含めて約90人である。
最大都市グアヤキルの刑務所で昨年9月に発生した抗争では125人が殺害された。
エクアドルの刑務所の収容人数は約3万人とされるが、先月時点で53の州刑務所に約3万5千人の受刑者が収容されている。
政府はメキシコの麻薬カルテルとつながりのある組織が刑務所に銃器や爆弾を供給していると非難している。
昨年9月の抗争にはメキシコのシナロアカルテル(Sinaloa Cartel)とハリスコ新世代(Jalisco New Generation)が関与しているとみられるが、当局は詳細を明らかにしていない。