◎アルジェリアは昨年、敵対行為を理由にモロッコとの外交関係を断絶した。
2022年9月27日/モロッコ、首都ラバト、モロッコ外相(右)とアルジェリア法相(Moroccan Ministry of Foreign Affairs)

アルジェリア政府は27日、今年11月に首都アルジェで開催されるアラブ連盟首脳会議に隣国のライバルモロッコを招待した。

アルジェリアはモロッコの参加を拒否していたが、他のアラブ諸国に促され、渋々招待状を届けた。

アルジェリアは昨年、敵対行為を理由にモロッコとの外交関係を断絶した。アラブ世界の主要プレーヤーである両国の対立で首脳会議は難しい選択に直面していた。

モロッコとアルジェリアはサハラ・アラブ民主共和国(西サハラ)をめぐって対立している。

1975年にスペイン軍がこの地域から撤退した後、西サハラ戦争が勃発した。西サハラは1976年に独立を宣言したが、モロッコはこれを認めていない。

モロッコは西サハラの領土のおよそ8割を支配し、残りはアルジェリアの支援を受ける武装組織「ポリサリオ戦線」が統治している。

モロッコはポリサリオ戦線をテロリストと見なしているが、アルジェリアを含むアフリカ連合(AU)の主要国は西サハラの独立を認めている。

国連が主導した西サハラ戦争の停戦協定は1991年に発効し、それ以来、国連平和維持ミッション「西サハラ住民投票監視団(MINURSO)」が緩衝地帯を監視している。

モロッコはポリサリオ戦線に「限定的な自治」を提案しているが、ポリサリオ戦線はリン鉱石と魚介類が豊富な地域を返還するようモロッコ側に求め、交渉は平行線をたどっている。

アルジェリアのテブン(Abdelmadjid Tebboune)大統領はモロッコの国王モハメド6世(King Mohammed VI)への招待状を発行。アルジェリア法相が27日、これをモロッコの首都ラバトに届けた。

モハメド6世が招待を受けるかどうかは不明である。

アルジェリアの法相は先週、他のアラブ諸国にも招待状を届けている。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク