◎今年の洪水関連死は確認できているだけで300人を超え、50万人が財産を失ったと推定されている。
2022年9月19日/ナイジェリア、ラゴス近郊(Getty Images)

ナイジェリア全土で大雨が続いている。

報道によると、全国36州のうち27州で浸水被害が報告され、農地やインフラが冠水し、推定10万人がホームレスになり、避難所やキャンプでの生活を余儀なくされている。

今年の洪水関連死は確認できているだけで300人を超え、50万人が財産を失ったと推定されている。

洪水は北部の農地数千ヘクタールを破壊し、食料供給に影響が出るという懸念が広がっている。

北西部カノ州郊外の農業地帯は大打撃を受けた。

この地域で米を作っている男性はAFP通信の取材に対し、「田んぼは完全に水没し、稲は流され、不毛の地になってしまった」と語った。この男性の田畑は砂とアスファルトの残骸に覆われていた。

報道によると、この地域の稲作農業者は稲刈り直前に洪水に見舞われたという。

農民たちは自力でアスファルトを取り除き、砂をかき出そうとしている。ある農家の男性は「政府の支援がなければナイジェリアの農業は衰退する」と警告した。「連邦政府と国際機関の助けが必要です。本当にどうしようもない...」

政府は支援を急ぐとしているが、農村部にはまだ手が回っていないようだ。

北中部の農家は今年の米の収穫量を平年の半分以下と予想している。

専門家によると、この地域の農家は雨期に収穫した米や農作物でほぼ1年生活している。収穫物の一部は生活費に充てられ、残りは食料備蓄になる。

国連はインフラと農地が機能しなくなることで全国の食糧供給が途絶えると懸念している。ナイジェリアの人口は2億600万人超。アフリカ諸国の中で最も多い。

2022年9月19日/ナイジェリア、ラゴス郊外の集落(Getty Images)
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