◎フライン氏とプーチン氏は7日に会談する予定。
ロシア国営メディアは6日、プーチン(Vladimir Putin)大統領とミャンマーのフライン(Min Aung Hlaing)司令官が極東ウラジオストクで会談すると報じた。
フライン氏率いる反乱軍は昨年2月のクーデターでアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏ら文民指導者を追放した。
報道によると、フライン氏とプーチン氏は7日に会談する予定。
フライン氏はロシアが主催する東方経済フォーラム(9.5~9.7)にも出席する。プーチン氏は6日にウラジオストク入りし、7日に講演予定。
欧米の経済制裁に直面しているフライン氏はクーデター以来2度ロシアを訪問している。しかし、プーチン氏との会談は実現しなかった。
ロシア国営タス通信によると、プーチン氏はフォーラムに合わせてフライン氏と会談する予定だという。またタスはロシア大統領府の声明を引用し、「両首脳は二国間および地域の問題について意見交換する予定である」と報じた。
ミャンマーのデモや戦闘を監視している人権監視団体「ビルマ政治囚支援協会(AAPP)」によると、クーデター以来、民間人2200人以上が治安部隊に殺害され、数万人が負傷し、1万人以上が違法に収監されている。7月には軍に批判者な民主活動家4人が絞首刑に処されたことが明らかになった。
孤立したミャンマー軍はロシアなどの同盟国とのパートナーシップの強化を模索している。
一方、ロシアもウクライナ侵攻をめぐる西側の制裁を受け、友好国との関係強化を目指している。
国営英字紙グローバル・ニュー・ライト・オブ・ミャンマーは6日、ミャンマー軍高官とロシア国防省高官が会談している写真を掲載した。
同紙によると、会談は和やかな雰囲気の中で行われたという。
同紙はミャンマー軍高官の話を引用し、「ロシアとミャンマーは両国の関係を強化することについて話し合った」と報じている。両国は75年前に外交関係を樹立した。
代表団は観光や原油・天然ガス取引を促進する方法など、より幅広い経済協力についても協議した。
ミャンマー軍は先月、供給不足を緩和するためにロシアの燃料油を輸入する計画であると発表していた。
ロシアの軍事支援、特に空軍への支援は地方都市の反政府ゲリラと対峙するミャンマー軍に強力な力を与えてきた。
ミャンマーの人権問題を担当するアンドリュース(Tom Andrews)特別報告者は今年初め、ロシア、中国、セルビアがミャンマー軍に兵器を販売したと報告した。
スーチー氏はクーデター以来公の場に姿を見せておらず、複数の罪で起訴され、現時点で禁固20年(累計)を言い渡されている。