◎オランダ鉄道(NS)の労働組合は29日に一部路線のストを決行。その後、ストエリアを拡大した。
2022年8月30日/オランダ、ユトレヒトの中央駅(Peter Dejong/AP通信)

オランダの鉄道労組は30日、会社が賃上げと労働条件の改善に応じなかったとしてストライキを継続すると発表した。

オランダ公共放送BNNによると、ほぼすべての路線の拠点となっている中部の業務が停止したため、その影響は全国に波及し、大混乱を引き起こしたという。

オランダ鉄道(NS)の労働組合は29日に一部路線のストを決行。その後、ストエリアを拡大した。

NS労組は30日、「ユトレヒトの中央駅の業務を停止した」とSNSに投稿。会社にインフレを考慮した賃上げとコロナウイルスの感染拡大で悪化した労働条件を改善するよう求めた。

首都アムステルダムを含む主要都市の駅には「スト決行中」と書かれたのぼりや看板が設置された。

BNNによると、アムステルダムとスキポール空港を結ぶ路線は29日に運行を停止したが、30日は通常ダイヤで運行している。

ユトレヒトの中央駅は国内最大の鉄道ハブであり、普段は旅行者で混雑しているが、30日は不気味なほど閑散としていた。

時刻表モニターには赤字で「キャンセル」と表示され、オランダ語と英語で「ストライキ継続中」「ご迷惑をおかけします」と音声案内が流れていた。

NSは30日の声明で、国際高速列車ユーロスターの運行は再開していると説明した。

スキポール空港は旅行者に時間に余裕をもって移動するよう呼びかけている。NSによると、同空港とアムステルダムの中央駅を結ぶ路線は1時間に4本運行しているようだ。

一方、労組は会社との交渉が決裂したことを受け、より強力なストを行うと示唆している。

鉄道ストに直面しているのはオランダのサラリーマンだけではない。イギリスでもこの夏、ロンドンの地下鉄を含む多くの路線でストが行われた。英労組もインフレを考慮するよう会社側に求めている。

2022年8月30日/オランダ、ユトレヒトの中央駅(Peter Dejong/AP通信)
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