◎パレスチナ自治区の夏場の最高気温は35度前後に達する。
ガザ地区のアイスクリーム屋(Getty Images)

パレスチナ、ガザ地区のアイスクリームが停電と熱波で危機的状況に直面している。

報道によると、地区内の多くのスーパーが停電でアイスの在庫を失ってしまったという。

パレスチナ自治区の夏場の最高気温は35度前後に達する。イスラエルの占領でガザ地区に閉じ込められた子供たちはアイスが大好きだ。

しかし、ロイター通信によると、いくつかの食料品店は一番アイスが売れるこの時期に販売を中止せざるを得なくなったという。

ある食料品店のオーナーは、「在庫の半分が溶けてしまった」と嘆いた。「何がどうなってるんだ?とんでもない損失だ」

自治政府の当局者によると、ガザ地区の6月~8月の1日あたり電力使用量は500MWほど。イスラエルから120MWが供給され、区内の発電所が60MW供給する。

このため、住民は1日約11時間しか電気を使えず、いつ供給が回復するかも分からない。

地区内で最も有名なアイスクリーム屋であるカゼム・アイスクリーム(Kazem Ice Cream)のオーナーはロイター通信の取材に対し、「事業を継続するためには発電機を使用しなければならない」と語った。

オーナーによると、停電中は発電機でアイスを保護しているという。「停電中は1分たりとも発電機を切れません。アイスが溶けてしまいますから...」

地区郊外の難民キャンプから13kmほど離れたカゼム・アイスクリームに足を運んだ女性は、「近くのスーパーが販売を中止したので、ここまで来た」と語った。

ロイターによると、地区内の多くの食料品店が停電でアイスがダメになることを恐れて、商品の販売を見合わせているという。

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