◎ルクソールをめぐる熱気球ツアーはエジプトを代表する観光資源のひとつだが、過去に何度か大きな事故を起こしている。
エジプト政府は18日、南部ルクソールの熱気球ツアーで観光客2人が負傷したことを受け、業界団体に熱気球飛行を一時停止するよう命じた。
観光・考古省によると、観光客28人を乗せた熱気球は18日未明、飛行ルート外に着陸し、2人が病院に搬送されたという。この2人は軽症で命に別状はないと伝えられている。
熱気球が飛行ルートを外れた経緯や観光客の国籍は明らかにされていない。AP通信によると、気球分は上空60mまで上昇したのち、緊急着陸したという。
観光・考古省は18日の声明で、「事故原因を究明するまで熱気球の飛行を禁じる」とした。
AP通信はルクソールで熱気球ツアーを扱っている旅行会社の話を引用し、「事故を起こした気球は風速と風向きを見誤った」と報じた。
地元メディアは、この熱気球が緊急着陸する際、別の気球と接触したと伝えているが詳細は明らかにされていない。
SNSには熱気球がゆっくり着陸する様子と、レスキュー隊が観光客を助け出す動画が複数共有されている。
古代都市ルクソールをめぐる熱気球ツアーはエジプトを代表する観光資源のひとつだが、過去に何度か大きな事故を起こしている。
2013年2月に発生した墜落事故では乗客乗員21人中19人が死亡した。
2009年には携帯電話の通信塔に観光客を乗せた熱気球が接触し、16人が負傷。2008年にも同様の事故で観光客7人が負傷している。