◎ソマリアでは過去最悪と呼ばれる干ばつが進行中で、数週間以内に飢饉を宣言する可能性がある。
ソマリアのモハムド(Hassan Sheikh Mohamud)大統領は6日、トルコの首都アンカラでエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領と会談し、さらなる支援を要請した。
モハムド氏が外国を訪問するのは初めて。同氏は5月の大統領選で選出された。
ソマリアでは過去最悪と呼ばれる干ばつが進行中で、数週間以内に飢饉を宣言する可能性がある。
モハムド氏は首脳会談後の記者会見でトルコ政府のこれまでの支援に感謝し、干ばつと人道支援についてエルドアン氏と協議したと語った。
またモハムド氏はトルコ政府により一層の支援を求め、人道危機を解決するためには国際社会の協力が欠かせないと訴えた。「私は今日、トルコの兄弟たちにソマリアを支援してほしいと呼びかけます。トルコ国民のこれまでの支援と連帯が多くのソマリア人を救いました。どうかソマリアを忘れないでください...」
ソマリアを含む東アフリカでは数千万人が食料と水の確保に苦労している。
国際機関と人道団体はソマリアに毎年数千万ドル相当の食料や医療を提供してきたが、ロシアによるウクライナ侵攻でこれらの機関に充てられるはずの資金がウクライナ支援に回り、さらに物価高や穀物不足の影響で食料の確保がより一層困難になっている。
エルドアン氏は2011年に初めてソマリアを訪問した。それ以来、トルコはソマリアに人道支援を提供し、インフラ事業への投資なども進めている。
またトルコ軍はイスラム過激派組織の暴力に苦しむソマリア軍の兵士や警察官に訓練プログラムを提供している。
モハムド氏は記者会見後に発表した声明で、「ソマリア国とソマリア人は、我が国の安定と発展を支援してくれるトルコとトルコ国民を真の友人とみなしている」と述べた。
エルドアン氏はソマリアへの支援を継続すると約束した。
地元メディアによると、トルコ政府のソマリアに対する人道・開発援助は10億ドルを超えたという。
トルコ軍はこの10年で約5000人のソマリア軍兵士と1000人の警察官に訓練プログラムを提供した。