◎プーチン大統領は戦勝記念日に合わせて特別軍事作戦を「戦争」に引き上げる可能性がある。
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は2日、5月9日に予定されている対独戦勝記念日の式典がウクライナ侵攻に影響を与えることはないという見解を示した。
ラブロフ外相は伊メディアのインタビューの中で、「ロシアはナチスドイツがソ連を含む連合軍に降伏した日に間に合うように急いで特別軍事作戦を終わらせることはない」と述べ、優先すべきは特別軍事作戦であって5月9日ではないと強調した。
またラブロフ外相は、「作戦で優先すべきは民間人やロシア軍関係者の被害を最小限に抑えることである」と述べた。
ロシアは例年、5月9日にモスクワの中心部で大規模な軍事パレードを行い、ナチスとファシズムの敗北を祝うプーチン大統領の演説でパレードに花を添える。
しかし、今年のパレードは1945年ではなく、ウクライナで進行中の「特別軍事作戦」に焦点を当てると予想されている。プーチン大統領は一連の侵攻と大量虐殺を「ウクライナのナチ勢力から市民を解放する作戦」と表現している。
ラブロフ外相は、「私たちは例年通り、5月9日の式典を厳かに執り行う」と述べた。「ロシアはナチスの疫病から旧ソ連、他の共和国、欧州を解放するために倒れた人々を覚えています」
またラブロフ外相は、核戦争が始まらないように努力すると約束した。
2月24日の開戦以来、ウクライナの民間人犠牲者は増え続けている。国連などの集計によると、数千人が死亡、1200万人以上が避難民になった。
ロシアは1000人以上の兵士が死亡したと公表しているが、ウクライナ政府や西側の機関によると、その数ははるかに多いという。
英外相は先週、プーチン大統領は戦勝記念日に合わせて特別軍事作戦を「戦争」に引き上げる可能性があると指摘した。ラブロフ外相はこの件については言及しなかった。