◎イスラム国とつながりのある過激派組織ダウラ・イスラミヤの2つの派閥は、今年1月にフィリピン南部で合流したと考えられている。
2022年3月3日/フィリピン、南部マラウィの警察本部、イスラム過激派組織から欧州した銃と当局者(Froilan Gallardo/AP通信)

3月3日、フィリピン軍は南部地域に潜伏していたイスラム国(ISIS)と連携する過激派組織のテロリスト少なくとも7人を殺害し、重火器や爆弾などを押収したと発表した。

AP通信によると、軍当局は1日、ラナオデルスル州に潜伏していたイスラム過激派組織約60人に攻撃をしかけたという。

この作戦で東南アジアのISISグループの主要人物であるアブ・ザカリアが死亡したかどうかは分かっていない。軍当局によると、作戦中に兵士1人が死亡、5人が負傷した。

作戦を指揮した陸軍のクエルポ准将は記者団に対し、「ザカリアは過去の爆破テロや銃撃事件に関与しており、東南アジアのISISの新リーダーに指名された可能性がある」と述べた。

ISISとつながりのある過激派組織ダウラ・イスラミヤの2つの派閥は、今年1月にフィリピン南部で合流したと考えられている。当時、この地域のいくつかの送電鉄塔が爆破されたため、軍は監視を強化していた。

クエルポ准将は、「我々は攻撃の準備を整えていたが、重火器に守られた野営地を襲撃するのは困難と判断した」と述べ、空爆で敵の不意を突くことにしたと説明した。

空軍の戦闘機が爆弾を12発投下した後、陸軍が地上攻撃を開始し、野営地を制圧した。陸軍は逃亡したテロリストの追跡を続けている。

一方、軍報道官は2014年に政府と和平協定を結び、現在は南部のイスラム教徒自治区の統治に協力している反政府武装勢力「モロ・イスラム解放戦線(MILF)」の戦闘員と軍が衝突したという地元メディアの報道を否定した。

軍報道官は記者団に、「政府はMILFとの和平協定を尊重している」と語った。「軍の標的は南部に侵入し地域の和平を台無しにしかねない過激派組織です...」

ダウラ・イスラミヤは2017年に南部マラウィの商業ビルで発生した占領事件に関与した。フィリピン軍は中国と米国の支援を受け、約5カ月におよんだ包囲作戦を何とか終結させた。

作戦中に死亡した民間人は少なくとも87人、軍の死者は165人、負傷者は1,400人以上。ダウラ・イスラミヤを含むイスラム過激派組織の戦闘員少なくとも974人が殺害された。

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