メキシコ首都でオーバーツーリズムに抗議するデモ、略奪も
デモは平和的に始まったものの、一部が暴徒化し、商店の窓ガラスを割ったり、外国人観光客に嫌がらせをした。
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メキシコの首都メキシコシティで4日、オーバーツーリズムと都市開発に抗議するデモが行われ、数百人が参加した。
デモは平和的に始まったものの、一部が暴徒化し、商店の窓ガラスを割ったり、外国人観光客に嫌がらせをした。
暴徒たちは複数のブランド店を破壊・略奪し、レストランの日よけを破壊し、観光客に罵声を浴びせ、警察官に石やガラス瓶を投げつけた。
ある商店のシャッターには「メキシコから出て行け」「外国人観光客は帰れ」と書かれていた。
活動家たちは「私たちの家を盗むな」「緑を破壊するな」などと書かれたプラカードを掲げ、オーバーツーリズム対策の強化と、外国人投資家による不動産投資の規制を要求した。
デモ参加者はその後、在米国大使館前を通過し、地下鉄駅に入ってシュプレヒコールを上げた。
市中心部で警察のサイレンが鳴り響く中、在米国大使館の外には警察の増援部隊が集結した。
地元メディアによると、メキシコシティでは手頃な価格の不動産が圧倒的に不足しているという。
メキシコシティでは何年も前から米国人観光客、特に富裕層に抗議するデモが行われてきた。
コロナ禍には多くの米国人がコロナ封鎖を逃れるため、米国に比べると家賃が安いメキシコシティに一時的に移り住んだ。
それ以来、メキシコシティの家賃は右肩上がりで上昇。不動産に投資する外国人も増え、多くの市民が引越しを余儀なくされた。
スペイン、ポルトガル、イタリアなどでも先月、同様の抗議デモが行われた。
手頃な価格の住宅の不足は西側諸国の共通の課題である。特にバルセロナのような人気観光地の住宅不足と家賃の値上がりは深刻だ。